芝生をやめたい人へ|3×5mだけ試してやめた理由と雑草グランドカバーへの移行【自然農6年の実体験】

「芝生を植えたけれど、手入れが想像以上に大変…」
「もうやめたいけれど、やめたあとの庭はどうすればいいの?」
「やめるって、剥がして処分して……お金も手間もかかるのでは?」
——そんなふうに迷っていませんか。
こんにちは。無肥料・無農薬・不耕起栽培で、自然に寄り添う家庭菜園を実践しているダイヤンです。

この記事は「芝生を全面に張って、頑張って剥がした人」の話ではありません。むしろその逆です。
この記事には、ふつうの「芝生をやめたい」記事とはちょっと違う立場から書いた話が入っています。
実は私の実家にも芝生がありました。父が必死に手入れをしていましたが、数年後には維持しきれず、晩年は雑草に侵食され、最後はコンクリートで埋められました。その顛末を子どもの頃からずっと見てきました。
だから自分が家を持ったとき、芝生は庭全体には植えませんでした。……ただし、まったく手を出さなかったわけでもありません。3×5メートルだけ、試しに植えたことがあります。「よかったら広げよう」と思って。
そして、広げませんでした。
つまり私は、芝生に大きく賭けていません。手加減して、小さく試しただけです。それでも続かなかった。この記事は、その正直な記録です。
もしあなたが「芝生を維持できない自分はだらしないのでは」と感じているなら、たぶんそれは違います。父も続きませんでしたし、3×5メートルに手加減した私も続きませんでした。それだけの話です。
この記事では、芝生をやめたい方・これから植えようか迷っている方に向けて、わが家で実際に起きたことと、一般に言われていることをはっきり分けながら、やめたあとの選択肢と移行の手順をお伝えします。

わが家の芝生の話|実家の庭と、3×5メートルだけ植えた芝生
まずは、この記事の土台になっている実体験からお話しします。ここが、他の記事と一番違うところです。
実家の芝生は、父の手入れが追いつかなくなって消えた
物心ついた頃には、実家の庭には芝生がありました。芝の上でパターゴルフをしたり、お弁当を広げたり。良い思い出です。
でも、きれいだったのは4〜5年ほどでした。私が小学生になる頃には、仕事・家事・子育ての忙しさに手入れが追いつかなくなり、芝生は雑草に押されて自然に消えていきました。そして最終的には、庭はコンクリートで埋められました。
父がだらしなかったわけではありません。芝生の美しさは、人が手をかけ続けることでしか維持できない——それを、子どもの目で何年もかけて見ていたということです。
だから自分の庭では、3×5メートルだけ試した
自分が家を持ったとき、庭は元農地で面積が広く、外構業者が入れた真砂土がむき出しの状態でした。ここに芝生を張れば費用はかさみますし、何よりきっちり手入れをし続ける自信がありませんでした。だから庭全体には芝生を選ばず、真砂土のままスタートしています。
芝生を試したのは、それから数年後。約5年前、自然農を始めて2年目ごろのことです。
きっかけは偶然でした。知人が購入して余った芝生を譲ってもらったのです。自分で買いに行ったわけではありません。せっかくなので「一部だけ試してみて、よかったら広げて続けよう」と考えて、庭の一角に植えました。広さは3×5メートルくらい。庭のほんの一部です。
このとき、雑草をグランドカバーにするという方法はすでに知っていました。ただ「うちの真砂土で本当に雑草が生えてくれるのか」と思案していた時期でもあり、結果として雑草グランドカバーを志しながら、保険のように芝生も並行して試したという形になりました。
お試しのつもりが、下地の土づくりから始まった
ところが、植える前につまずきました。
下は真砂土です。「これでは芝生を育てられない」と判断し、これもたまたま余っていた土を知人からいただいて、芝生の下地に使いました。
一般にも、芝張りでは下地づくりが重要で、ここを手抜きするときれいに育たないとされています。まさにそのとおりで、たった3×5メートルの「お試し」ですら、土を入れるところから始まったのです。
芝生は、思っているより軽い気持ちでは始められません。ちなみに、わが家の真砂土をゼロから改良していった記録は真砂土の庭をゼロから改良した話にまとめています。

2〜3日に一度の水やりが、いちばん大変だった
植えたあとの世話は、こんな感じでした。
- 水やり:2〜3日に一度
- 目土の補充
- 芝刈り:手動のリール式芝刈り機で
- エアレーション(土に穴を開ける作業):最初だけやって、面倒でやめました
このうち、いちばん大変だったのは水やりです。芝生は根が浅いので、水やりが大変なのです。
芝生の水やりについては、「日本芝は暑さに比較的強いので夏以外は原則不要」とする情報もあれば、「夏場は基本的に毎日、酷暑なら朝晩」とする情報もあり、情報源によって幅があります。張った直後は2週間〜1か月ほど毎日必要とされることが多いようです。
私の場合は2〜3日に一度でした。それでも、3×5メートルで大変だと感じたのです。これが庭全体だったらと考えると、正直ぞっとします。

野菜には水やりをしない私が、芝生には2〜3日おきに水をやっていました。今思うと不思議な光景です。
ちなみに、野菜に毎日の水やりがいらない理由はこちらの記事に書いています。

広げるのをやめた理由
「よかったら広げよう」という当初の計画は、結局そのまま消えました。はっきりした決断の瞬間があったわけではなく、天秤が少しずつ傾いていった感じです。理由はこの4つでした。
水やり・目土・肥料が面倒だった。やることが多いというより、「やらないと崩れる」という前提そのものが重かったのだと思います。
雑草グランドカバーは、放っておいても勢いがある。同じ時期に育てていた雑草のほうは、手をかけなくても勝手に広がっていきました。
草マルチの資材として、雑草のほうが優秀だった。これが決め手でした。詳しくは次の章で書きます。
人の手が入りすぎていない風景のほうが好きだと気づいた。庭の見た目の好み、という話です。
ひとつ、はっきりさせておきたいことがあります。見た目は、当然ながら芝生のほうがきれいです。手を入れてやれば均一で、本当に整った空間になります。そこに価値があると私は思っていますし、芝生のほうが良いという方もたくさんいます。
ただ、私には合いませんでした。 この記事は、そういう記事です。
芝生をやめたくなる理由|わが家で実感したこと・一般に言われていること
芝生に憧れて植えた方の多くが、数年で「やめたい」と思うようになるようです。ただ、その理由を全部ひとまとめに「大変だから」と書いてしまうと、実感からズレます。
わが家が3×5メートルで実際に味わったことと、一般に言われているけれど私は体験していないことを、正直に分けて並べます。
水やりが続かない(わが家の実感)
前章のとおりです。根が浅いので乾きやすく、2〜3日に一度の水やりが必要でした。
共働きで日中家にいないご家庭には、これは現実的ではないと思います。しかも夏、いちばん水やりが必要な時期は、いちばん外に出たくない時期でもあります。
目土・肥料・サッチングという「季節の宿題」(一部は実感、一部は一般論)
芝生を美しく保つには、季節ごとの決まった作業があるとされています。
- 目土入れ・エアレーション:年1回、生育期に入る前の2月末〜3月頃が適期とされています。目土を続けると地面の高さが上がるため、撒きすぎには注意ともされています。
- サッチング(枯れ草の除去):年1〜2回、春先が目安とされています。芝生に負担をかける作業なので、やりすぎは逆効果ともされています。
- 肥料:初夏・秋などに与えるのが一般的とされています。
わが家が実際にやったのは目土の補充と、最初だけのエアレーションです。エアレーションは面倒になってやめました。サッチングと肥料には手を出していません。
つまり私は、この「季節の宿題」を最後までやり切っていない側の人間です。だから「大変でした」と語る資格はないのかもしれません。でも逆に言えば、やり切れない人がどこで脱落するかは分かります。私は3×5メートルで脱落しました。
芝刈りは、実は多くありませんでした
ここは、これまでこの記事に書いていた内容を訂正します。
以前は「芝生をやめて手入れが減った」という趣旨で書いていましたが、刈る回数について言えば、事実はむしろ逆でした。
わが家の実感では、芝生の芝刈りは、勢いが強くなる夏で2週間に一度ほど。そして今の雑草グランドカバーは2〜3週に一度刈っています。つまり刈る回数は、芝生のほうがむしろ少なめだったのです。
「芝生をやめれば刈らなくてよくなる」と思って読みに来た方には申し訳ないのですが、そこは期待しないでください。刈る手間は、やめてもなくなりません。では何が変わったのか。それは次の話につながります。
雑草が1本生えただけで気になってしまう(これがいちばんきつい)
芝生の手入れで本当にきつかったのは、作業量そのものよりも気持ちのほうでした。
芝生の間から雑草が生えてくると、気になって仕方がないのです。
芝生は「均一であること」に価値がある植物です。だから、そこに違うものが1本混じるだけで乱れて見える。放っておけない。芝生は、乱れを許さない設計なのだと思います。
これは、私が真砂土の庭で味わったのと同じ気持ちでした。最初は好きでやっていたことも、作業効率が悪いと気づいた瞬間に「しなければならないこと」に変わってしまう。好きが義務に転落する——芝生でも、まったく同じことが起きていました。

雑草を「敵」にしている限り、庭仕事は終わらないんですよね。今ならそう思います。
この「抜くのをやめて刈る」という付き合い方については雑草が止まらないと悩む人へ書いた記事があります。

病気・害虫(わが家では体験していません)
芝生は密植状態になるため、湿度が高くなると病気が広がりやすいとされています。サビ病・パッチ病などの病気があり、害虫としてはコガネムシの幼虫・スジキリヨトウ・シバツトガなどが根や葉を食害するとされています。
ただし、わが家の3×5メートルでは、目立った病害虫の被害は経験していません。面積が小さかったからか、期間が短かったからかは分かりません。ここは体験していない領域なので、一般に言われていることとしてお伝えするに留めます。
わが家が芝生に負けた本当の理由|「刈っても資材にならない」
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。おそらく、ほかの「芝生をやめたい」記事には書かれていない視点だと思います。
私が芝生を広げなかった決め手は、手入れの大変さではありませんでした。芝生では、草マルチの資材が足りなかったからです。
自然農で野菜を育てていると、夏は草マルチがどんどん分解されていきます。だから、敷き直すための刈り草が常に必要になります。多ければ多いほどいい。畑(庭)の面積の2〜3倍、土を裸にしない状態を保とうとすれば5〜6倍の量が必要になることもあります。
その目で見ると、芝生は少し物足りないのです。刈り取れる量が少なく、しかも種類が1種類しかない。
一方、雑草のグランドカバーは、刈るたびにいろいろな種類の草がまとまって手に入ります。草マルチの種類も豊富になる。庭を刈る作業が、そのまま畑の資材集めになるのです。

私にとって庭は、整える場所であると同時に、畑の資材置き場でもあります。だから「刈る回数が少ない」ことは、むしろマイナスでした。
一般的な庭の感覚では、「刈る回数が少ない=ラク=良いこと」です。でも家庭菜園と庭を一体で考えていると、その評価がひっくり返る。私は手間で芝生をやめたのではなく、資材で芝生をやめました。
だから正直に言えば、家庭菜園をやっていない方には、この理由はあまり刺さらないと思います。それでも、これがわが家の本当の理由です。刈った草を敷くだけで土が育つ仕組みは草マルチの記事に書いています。

芝生をやめる前に|次に何を選ぶかの考え方
「やめる」と決めたら、次は「何にするか」です。ただ、素材ごとの費用や施工の細かい比較は、それだけで1本の記事になる話なので、ここでは決断に必要な最小限だけ整理します。
| 選択肢 | 手入れの量 | 雑草 | 費用の感覚 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| クラピア等のGC植物 | 中 | 抑えられる | 初期費用がかかる | 見た目を整えたい人 |
| 人工芝 | 少ない | ほぼ生えない | 高い・寿命がある | 手入れをしたくない人 |
| 砂利・真砂土 | 少なめ | 生えてくる | 中くらい | とりあえず土を覆いたい人 |
| コンクリート舗装 | ほぼ不要 | 生えない | 高い・戻せない | 庭を使わない人 |
| 雑草グランドカバー | 刈るだけ | 雑草が主役 | 芝刈り機代のみ | 菜園と庭をつなげたい人 |
数字でお伝えできる部分だけ、一般的な相場を添えておきます。
- 芝生の撤去:業者に依頼した場合、1㎡あたり約1,000〜3,500円が相場とされています。剥がした芝の処分や整地まで含めると1㎡あたり約2,500〜3,500円、10㎡程度で3〜6万円ほどという目安を示す業者もあります。
- 人工芝:張り替えを自分で行うと1㎡あたり約3,800〜6,000円、業者依頼で約10,000〜18,000円が相場とされています。
つまり、やめること自体にもお金がかかるのが普通です。
わが家が選んだのは、雑草グランドカバー
わが家は、庭に生えてくる雑草をそのままグランドカバーにしています。
真砂土の庭で「そもそも雑草が足りない」ところから始まり、2年ほどで庭の約8割が雑草に覆われました。今は刈り高4〜6cmで刈り揃えるだけ。芝生のような均一さはありませんが、裸足で歩けて、芝生より柔らかい地面になっています。
かかった費用は、芝刈り機(2〜3万円)と替刃代だけです。
そして、ここが大事なのですが——芝生のために買った道具は、いまも無駄になっていません。芝生を刈っていたのは手動のリール式でしたが、雑草グランドカバーが庭に広がってきたころに電動の芝刈り機へ買い替え、それが今の主力道具になっています(その1台の4年ぶんの正直な感想はマキタMLM330DZのレビューにまとめました)。
やめても、道具は無駄になりません。 これは、やめる決断を少し軽くしてくれる事実だと思います。雑草を芝生代わりにする0円グランドカバーの実践はこちらの記事にまとめています。


芝生から雑草グランドカバーへ移行する3ステップ
ここからは具体的な手順です。わが家が実際にやった範囲と、一般にそう言われている範囲を分けて書きます。
いちばん最初にやることは、剥がすことではありません。水やり・目土・肥料をやめることです。
芝生は手をかけ続けることで美しさを保つ植物なので、手を止めれば、ゆっくり勢いを失っていきます。わが家の3×5メートルも、今はほとんど何もしていません。やっているのは、野菜にストチュー水をまいたあと、余ったカルキを抜いた水をかけるくらいです。
わが家はシャベルで剥がしていません。そのまま放置しています。
刈り高を高めに保つと、低く刈り続ける環境に最適化された芝生は徐々に弱り、刈り込みに強い草が入り込みやすくなるとされています。わが家でも、刈り高3〜4cmではスズメノカタビラが優勢になり、5〜6cmに上げるといろいろな種類の草が増える、という変化を実際に見てきました。
ここで、これまでこの記事に書いていた内容をひとつ訂正します。以前は「刈り高を上げるとハマスゲ・スズメノカタビラが増える」と書いていましたが、ハマスゲはわが家には根づきませんでした。グランドカバーにしたくて外から移植したことがあるのですが、消えてしまいました。ハマスゲは一般に地下茎で広がる強い草とされていますが、それはわが家の実体験ではありません。わが家の主役は、あくまでスズメノカタビラです。
そして正直にお伝えすると、植えて5年経った今も、芝生はまだ消えていません。雑草が少しずつ侵食していて勢力は衰え始めていますが、消えかかっているとまでは言えない状態です。入れ替わりには時間がかかります。

もちろん、剥がして早く終わらせる方法もあります。ただ前章のとおり、業者依頼なら1㎡あたり1,000〜3,500円ほどかかるとされていますし、自分でやる場合も、剥がした芝と土の処分が待っています。急がないのであれば、放っておくのがいちばん安上がりです。
雑草グランドカバーが定着してきたら、家庭菜園との連動を考えます。
わが家では、畝の周りに緑肥ミックス(えん麦・クリムゾンクローバー・赤クローバーなど)を帯状に播いています。もともとは、匍匐性の雑草が畝の中に侵入してくるのが気になって始めたことでした。畝の周りに緑肥を巻き、通路にもみ殻を敷いたら、畝への侵入はほとんど気にならなくなりました。
結果として、雑草グランドカバーと畝の境目が自然なグラデーションになり、庭全体がひとつながりの風景になります。ここまで来ると、庭と畑を分けて考える必要がなくなります。緑肥ミックスを6年使ってわかったことはこちらの記事に書いています。

芝生をやめるときに気をつけたいこと
剥がすなら、そのあとに生えてくる草に注意
芝生を剥がして土がむき出しになると、スギナなどの地下茎を持つ草が勢いを増すことがあるとされています。地下茎を持つ草は、地上部を刈っても根から再生するため、一度根を張ると取り除くのが難しいとされています。
わが家は剥がしていないので、この状況は経験していません。もし剥がすのであれば、むき出しの土をそのままにしない(刈り草や緑肥で覆う)ことと、見つけたら地際で繰り返し刈って消耗させるという付き合い方が現実的だと思います。残す草と畝に入れない草の見分け方は雑草図鑑の記事にまとめています。

移行中の見た目は、思ったほど目立ちませんでした
ここは、多くの方が心配するところだと思います。「移行中は庭が乱雑になって、隣家に迷惑では」と。わが家の実感は、少し違いました。
芝生だけの庭であれば、弱って茶色くなった部分は目立ちます。芝生がきれいだからこそ、汚いところが逆に目立つのです。
でも、わが家は周りが雑草グランドカバーです。いろいろな種類の草がいて、時期によって元気な草もあれば枯れそうな草もあり、もともと風景がまだらです。だから、その中に茶色い芝生があっても目立ちません。
実際、家族や知人から何か言われたことは一度もありません。むしろ、庭に来た知人から「雑草でここまできれいになるんだ」と感心されたことのほうが多いくらいです。
均一なものは乱れが目立つ。多様なものは乱れが紛れる。 移行を怖がっている方には、この感覚をお伝えしたいです。
放置しすぎには注意(ここは私にも分かりません)
ひとつだけ、正直に「分からない」とお伝えしておきたいことがあります。
雑草グランドカバーは芝生に比べて均一感がないので、長期間放置すると、みすぼらしく見えてしまうかもしれません。それぞれの草がバラバラの高さに伸びていくからです。
ただ、私は雑草の成長が早い夏に1か月・2か月と放置したことがないので、実際どうなるかは分かりません。予想でしかありません。
分かっているのは、わが家では2〜3週間に一度刈っていれば、見ていられない状態になったことはないということだけです。そこは実感としてお伝えできます。季節ごとの雑草の移り変わりは冬雑草・夏雑草のカレンダーも参考にどうぞ。

芝生をやめて、わが家で変わったこと
3×5メートルを広げず、そのまま自然消滅を待つ状態にして数年。手間・お金・気持ちの全部が変わりました。ただし、盛らずに書きます。
変わったこと
世話をしなければならないというプレッシャーがなくなりました。 これがいちばん大きいです。「やらないと崩れる」という前提から降りられたことで、庭に対する気持ちがまったく変わりました。
水やりから解放されました。 2〜3日に一度の水やりがなくなり、その時間を、本当にやらなければならないことに使えるようになりました。
草マルチの資材が増え、種類も豊富になりました。 庭を刈る作業が、そのまま畑の資材集めになっています。
生き物が増えました。 カマキリ・テントウムシ・カエル・ミミズが庭に居ついています。虫が苦手な家族も、庭に出るのを怖がりません。不快に感じる虫がわが家の庭に少ないのは、土地をコンクリートで覆わず、空気や水の流れをふさぐものを置いていないからではないかと感じています(これは私の実感で、はっきりした因果が分かっているわけではありません)。テントウムシやカマキリが当たり前にいる庭の条件はこちらの記事に書いています。

家族が庭で過ごせるようになりました。 裸足で歩けて、芝生より柔らかい地面です。
変わらなかったこと・期待しないでほしいこと
刈る手間は減っていません。 前述のとおり、刈る回数はむしろ芝生のほうが少なめでした。雑草グランドカバーは2〜3週に一度刈っています。「やめれば庭仕事がなくなる」ということはありません。
お金の話は、正直よく分かりません。 芝生に払ったのは目土代くらいで、金額は記録していません。「ピンキリだけれど、それなりに必要」という感覚です。水道代も測っていないので「ゼロになった」とは言えません。ただ、目土代と水道代がそれなりにかかっていたことは間違いありません。
整った見た目にはなりません。 ホテルの庭園のような均一さは、雑草グランドカバーでは望めません。そこは芝生の勝ちです。
虫が苦手な方には抵抗があるかもしれません。 カマキリやクモが普通にいる庭になります。


芝生をやめなくていい人もいます
ここまで書いてきましたが、私は芝生を否定していません。芝生をやめなくていい方は、はっきりしていると思います。
芝生の景観が好きな方。 これは当然ですよね。手を入れた芝生の均一な美しさは、雑草グランドカバーでは代わりになりません。好きなものにかける手間は、そもそも苦になりにくいものです。
芝生にしっかり手間をかけられる時間がある方。 季節ごとの作業を続けられるなら、芝生は応えてくれます。実家の庭も、父が手をかけていた4〜5年は本当にきれいでした。
私が芝生をやめたのは、芝生が悪いからではありません。自然農をやっている私の庭の使い方に合わなかった、それだけです。刈った草を資材として使いたい、人の手が入りすぎていない風景が好き——そういう条件のもとでは、雑草グランドカバーのほうが合っている、と私は個人的に思っています。
条件が違えば、答えも違います。家庭菜園と庭を一体化させる庭づくりの考え方はトトロのような庭の記事にまとめています。

さいごに

「芝生をやめたい」という気持ちは、挫折ではないと思います。
父も続きませんでした。3×5メートルに手加減した私も、広げませんでした。芝生は、続けられる人が続ければいいもので、続けられなかったことに理由をつけて自分を責める必要はありません。
やめたあとの庭は、最初は雑然として見えるかもしれません。わが家の芝生も、5年経った今もまだ茶色く残っています。でも、周りに草が増えていくにつれて、その茶色は風景の中に紛れていきました。定期的に刈り揃えて、緑肥や花を少しずつ加えていけば、いつのまにか自分の庭らしい風景になっていきます。
「となりのトトロ」のサツキとメイの家のような、緑豊かで生き物が共存する庭。その出発点として、芝生をやめるという決断には、じゅうぶん意味があると思います。
失敗しても大丈夫です。来年また種をまけばいい——それがずぼら菜園の気楽さです。
この記事が、みなさんの庭づくりのヒントになれば嬉しいです。また次回も、自然農法の視点から家庭菜園を楽しむヒントをお届けします。コメント・お気に入り登録もよろしくお願いします。
ダイヤン|自然農歴6年。となりのトトロのような、家族も生き物も居心地のよい庭を目指しています。
