こんにちは
無肥料無農薬、不耕起栽培により、自然に寄り添い手間のかからない家庭菜園を実践、研究中のダイヤンです。
春から夏にかけての雑草処理はたまらない程大変な作業ですよね。
この時期、雑草はどれだけ処理しても、すぐに新しい芽を出して大きく成長し、その処理に手間と時間がかかって本当に大変です。
そんな雑草処理にお困りの方に、私なりに考えたクセスゴな雑草対策をお伝えします。
その方法は、
雑草を庭の一部にしてしまう
という方法です。
実は雑草は少し手を加えてやれば、
芝生に近いきれいなグランドカバーにすることが可能
です。
しかも、芝生のような手入れはほとんど必要ありません。
雑草をグランドカバーのようにしてしまう方法は、いつも皆さんが行っているような「雑草抜き」ではなく、
雑草の根を残して刈り取る
という方法です。
刈り取るのも時間がかかると思われがちですが、実は雑草を抜く作業よりも、刈り取る方がよっぽど力や手間がかかりません。
刈り取る機材を使えば、作業時間が大幅に削減でき、きれいに刈り揃えることができます。
時間と労力がかからず、みるみる庭がきれいになっていくので、雑草処理が楽しく感じることすらあります。
今回の記事では、そんな手間のかからない雑草対策、雑草を庭造りに利用する方法についてお伝えします。
この時期、成長の勢いが増す雑草処理の悩みが解決できるかもしれません。
刈り取った雑草は家庭菜園の草マルチや肥料として活用することができるので、不耕起、無肥料無農薬栽培との相性もばっちりです。
みなさんの参考になれば幸いです。
雑草対策のための雑草のメカニズム
庭の手入れ等で何かと手を焼かされる雑草処理ですが、雑草にも色んな種類のものがあります。
大きく分けて、
一年草と多年草
です。
一年草とは毎年新しい種子から発芽して、そのシーズンで生涯を終える雑草です。
基本的にこのような雑草を駆除する場合、種が成熟する前に刈り取ることが基本です。
よく庭に見られる一年草の雑草は、
メヒシバ、オヒシバ、スズメノカタビラ、ナズナ、ツユクサ、ハコベ
等があります。
対して多年草は、地下茎に生きるための栄養を蓄え、シーズンが終わり地上部は枯れても、翌年になるとその蓄えた地下茎から生えてくる雑草です。
このタイプの雑草は、地上部を処理したとしても、また生えてくる質の悪い雑草です。
基本的な処理方法として根から抜くことによって、地下茎から再生することを防ぎます。
庭でよく見られる多年草の雑草は
カラスノエンドウ、スギナ、ハマスゲ、セイタカアワダチソウ、ヨモギ、タンポポ
等があげられます。
一年草と多年草、いずれにしても、抜いても抜いてもすぐに生えてくることには違いありません。
畝の上であれば、草マルチを厚く敷いてあげれば、雑草の種が土まで届きにくくなったり、土に光が届かないので雑草が生えずらくなります。
しかし、庭の場合はどうでしょう。
庭全体に草マルチしてしまうと、庭の景観が損なわれますし、手間もかかります。
除草剤を利用する方もいると思いますが、環境によくありませんし、近くで家庭菜園をしているのであれば、安全面から使用は控えたいものです。
ではどうすればよいのかと色々試行錯誤したところ、私なりに行き着いた方法が
根を残して雑草を刈り取る
という方法です。
雑草を抜いたり枯らしてしまうのではなく、あえて雑草を残して生かしてあげます。
それではすぐに伸びてきてしまうのではないかと思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。
次の章では、その理由についてお伝えします。
雑草対策の最適解は雑草を残す
雑草対策で手間がかからない方法として、私はあえて雑草を残してしまうという方法をオススメします。
雑草を生かし、その生育をコントロールしながら、きれいに見えるように軽く手入れしてあげます。
具体的には、
芝刈り機で定期的に刈り取る
という方法で行います。
芝生と同じ方法で、芝刈り機で見栄えよく刈り取ります。
それでは、すぐに雑草が伸びてきてしまうのではないかと思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。
芝刈り機で地上部を刈り取ることによるメリットが以下のとおりです。
雑草は地上部分を刈り取られてしまうと、その生育が穏やかになる
雑草の種子が地面に接しにくくなり、新たな雑草が発芽しにくい
芝生と同じように庭をきれいにみせることができる
水はけがよくなる
順に説明します。
雑草は地上部分を刈り取られてしまうと、その生育が穏やかになる
雑草は根を残してしまうと、またすぐに伸びてくるのではと思われがちですが、実はそうでもありません。
雑草も生き物ですから、地上部が刈られてしまうと、少なからず雑草は勢いが衰えます。
根に養分を蓄える宿根草(多年草)の植物も、光合成を行う地上部を失うと、徐々に成長が衰えていきます。
定期的に刈り上げることにより、おのずと高く背を伸ばす雑草が消え、グランドカバーに適した雑草が生き残るようになるのです。
刈り込みに強い植物には、
ハマスゲやスズメノカタビラ
等の植物が群生します。
これらを定期的に刈り込むことによって、庭を芝生に近いきれいな景観にしていくことが可能です。
雑草の種子が地面に接しにくくなり、新たな雑草が発芽しにくい
刈り込みを続けるとグランドカバーの要素が備わった雑草が生き残るようになり、その密度が濃くなってくれば、外から飛んできた種や種子が庭の地面に接しにくくなります。
新しい発芽を完全に防ぐことができる訳ではありませんが、地面が野晴らしになっているよりも断然新たな雑草が生えにくくなります。
つまり雑草を生かして残すことによって、雑草が生えにく環境を作ることができるのです。
しかも、自然に生えてくる雑草は芝生よりも圧倒的に生命力が強い植物であるため、水やりや肥料やり、土壌改良等の手入れは一切必要ありません。
必要なのは定期的な芝刈り機での刈り取りのみです。
刈り込みを行う頻度は、庭の環境にもよりますが、雑草の勢い増す時期であっても、2、3週間ほど十分です。
しかも、機材を使ってしまれば、一般的な広さの庭であれば、その作業時間は10分もかかりません。
芝生と同じように庭をきれいにみせることができる
雑草でどれだけの庭に見せることができるのか、、、
5月末時点での私の庭を参考に掲載します。
真砂土から始めた雑草のグランドカバーです。
5月では雑草の生育が十分でないので、ところどころ上げている部分もありますが、梅雨から夏にかけて刈り込みを続けていくと徐々にきれいになっていきます。
もちろんきっちり手入れの行き届いた芝生には、見た目で劣ります。
ただ、水やりや肥料やり等の手入れがほとんど必要な、刈り取るだけの手間のかからない方法できれいに見せることができます。
刈り取りを続けていけば、そこに生える雑草が単一化していきます。
私の場合、基本的に一年草のスズメノカタラビラの比率が多い傾向にあります。
単一化していけば、より庭を綺麗に見せることができます。
ただ、庭に家庭菜園をされている方は、近くに生える雑草が単一化することは実はあまりよくありません。
特に私と同じような不耕起栽培での野菜作りをしている方には、環境が偏りすぎることはあまりよくありません。
なので、私は
畝の近くに緑肥を植える
刈り取りの高さを高めに設定する
という対策をして、庭や圃場の植物の多様性が損なわれないように心がけています。
水はけがよくなる
最後に水はけがよくなることも大きなメリットです。
雑草を残すことによって、土に雑草の根が深く張り巡らされていきます。
その根が土に穴をあけて、地面の表面にたまる雨水を地下へと流してくれる役割を果たしてくれます。
そして、シーズンを終えた一年草の雑草の根がいずれ分解されて空洞となり、更に水はけがよくなっていきます。
水の流れができると、家庭菜園で育てる野菜の生育に良い影響を与えてくれます
雑草対策の刈り取り方法
雑草対策で最も重要なのは、そのモチベーションを保つことだと思います。
モチベーションを保つ方法は人それぞれだと思いますが、共通して言えることは、小さな労力で多くの成果を得られることだと思います。
それを踏まえ、雑草を刈り取る機材として私がオススメしているのが芝刈り機です。
芝刈り機にもいろいろあり、庭の広さにもよりますが、手動の物より電動のものを強くオススメします。
電動のものでも、昔のものより手の届く価格で販売されているものがあります。
もし手動を選ばれる際は、ノーブランドの安価なものは避けるべきです。
すぐに切れ味が悪くなり、研ぐ手間がかかる上に、すぐに壊れてしまいます。
実際に私が体験済みです。
もし、手動のものを選ばれる場合、キンボシのゴールデンスターをオススメします。
切れ味が維持され、刃砥ぎが可能で長く使用することができます。
ただ庭がそれなりに広い場合は、迷うことなく電動芝刈り機をオススメします。
電動をオススメする一番の理由は、手動で多く採用されているリール式は、雑草がある程度の長さまで伸びてしまうと刈ることができなくなるからです。
対して電動で多く用いられているロータリー式は、長く放置され、長くなった雑草もある程度強引に刈り上げることが可能だからです。
また、ボタン一つで力もいりませんし、ガソリン式のように振動がほとんどありませんので、疲れる要素がほとんどありません。
雑草を刈るのに、草刈り機を使用する方法もありますが、庭を綺麗に保つためにはやはり高さを一定に刈り揃えようと思うと芝刈り機にはかないません。
庭を作るという意味では、断然芝刈り機をオススメします。
私は基本的に使用している機材はマキタの電動芝刈り機です。
私はこれを使い始めてから庭の雑草処理がすごく楽になりました。
そして、何より刈り取った雑草を質の良い草マルチの素材として利用することができます。
家庭菜園をしていない方でも、刈り取った草を一部に集めて置けば、いずれ分解されて良質な土に代わり、今後花壇や家庭菜園をしようとする時の土として使用することができます。
若しくは刈り取った草をそのまま地面に敷いておくことによって、土が肥えていき、野菜や花と共存できるようなハコベやツユクサが生えやすくなります。
説明書には芝刈り専用と書いていますが、雑草でも全く問題なく使用することができます。
ただ、砂利を敷いている場所では使用することができません。
その場合、手で抜き取ることしかできません。
この作業が私としてはかなり苦痛です。
いずれ砂利を敷いた場所を真砂土等に変えていく予定です。
刈り取り前の我が家の庭の状態です。
庭の手入れに手が回らず、3週間ほど放置していました。
これをマキタの電動芝刈り機で刈り上げた状態が下の画像です。
約10分程度でこれだけにすることができます。
真砂土に生える雑草なので草が薄い部分がありますが、土を改良することによって、もっと緑緑とした庭を作ることができると思います。
手前右寄りの緑の部分が濃いところは、実験的に芝生を植えている部分です。
芝生は雑草に比べて、きれいに見えます。
ただ、これは肥料を上げたり、水やり、芝生の間から生えてきた雑草を抜いたりしたりと手間をかけた上での状態です。
人によって感覚は違うかもしれませんが、個人的には手間がかかったり神経質になってしまう芝生はオススメできません。
私の経験上、雑草も手入れをしてあげれば同じくらい濃い緑色にすることが可能です。
何より神経質にならず、刈り取る以外はほったらかしで勝手に生えてきてくれる雑草をグランドカバーにする一番のメリットと言えます。
私の庭に群生しているのは、スズメノカタビラと呼ばれる匍匐性の雑草です。
デメリットは、放っておくと畝に侵入してしまうことです。
畝に侵入してしまうと、除去するのに結構手間がかかってしまいます。
畝に侵入しないようにするための対策は
畝はしっかりと草マルチをして雑草が生えない環境を作る
畝の周りに緑肥を植えて壁を作る
畝とグランドカバーの境界付近の雑草は高さを低めに設定して強く刈り上げる
です。
畝にしっかりとした草マルチをすることによって、畝に雑草がはえづらい環境を作ることができ、スズメノカタビラが侵入しずらい環境を作ります。
畝に近い部分は、刈り上げの高さを低くして、強く刈り込み、その上から草マルチをする等して、侵入しずらい環境を作ります。
もし侵入しても、一年草の雑草なのでシーズンが過ぎれば自然と枯れていきますが、種を落とすまで放置しないように注意する必要があります。
スズメノカタビラは、畝の上に生えたとしても、アレロパシー等の阻害物質が少ない雑草なので、野菜の近くに生やさなければ特に問題ありません。
まとめ
何かと手間を取らされる雑草も、考え方を変えれば敵にも味方にもなります。
雑草が生えてくれば、それを手間のかからない方法で庭の一部分として利用してしまいましょう。
刈り取った雑草は、ゴミとして出すのではなく、家庭菜園等に利用してしまいましょう。
雑草を活用することができれば、雑草処理も楽しくなってくるはずです。
庭造りのモチベーションに役立ててみてください。
これからの皆さんの庭造りや野菜作りの参考になれば幸いです。
また、今後もみなさんに有益な情報をお届けできるように努めてまいりますので、コメント、お気に入り登録、リンク等々よろしくお願いします。
ありがとうございました。
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