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ダイヤン
圃場に降りたったリーマン
こんにちは
自然農をベースに、自然に寄り添いながら、手間のかからないずぼら菜園を目指すダイヤンです。
サラリーマンしながら無農薬無肥料不耕起で野菜を育てています。
このブログでは、私の経験を下に
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に向けて、参考になるような情報の発信に努めてまいります。
質問等ありましたら、お答えできる範囲で返信させていただきますので、お気軽にお問合せ下さい。

冬に差がつく土づくり!不耕起栽培による『冬の土づくり』の効果と方法

こんにちは

無肥料無農薬、不耕起栽培により自然に寄り添い手間のかからない家庭菜園を実践、研究中のダイヤンです。

冬の家庭菜園、秋冬野菜の収穫が一段落した後の畑の土づくりはどうされていますか。

不耕起栽培で行う家庭菜園では、畑のお世話をしすぎないことがとても大切です。

ただ、この冬の間に、完全に放置してしまうのと、少しだけ手間を加えてやるのとでは、春からの野菜の生育に大きな差が生まれます。

その手間の加え方が

  • 草マルチ
  • 米ぬかの活用
  • 冬雑草を残す
  • 畝周りの土のメンテナンス

です。

この記事では、これらの手間をひとつずつ解説していきます。

みなさんの参考になれば幸いです。  

目次

『冬の土づくり』が重要な理由

冬は『土づくり』にとって、とても大切な季節です。

その理由は、冬は土壌の栄養素が蓄積されやすい環境だからです。

春から秋にかけては、雑草や虫の排せつ物、死骸等のいわゆる有機物がたくさん生まれ、温かい気候により微生物が活性化し、有機物の分解が早まるので土への栄養素が生まれやすい環境ではあります。

その反面、土の栄養素を吸い上げて成長する野菜や雑草等の植物も活発に生育するため、そこに消費されるエネルギーの量もかなり多くなります。

土壌の栄養素の循環が激しくなるため、栄養素の蓄積量が少なくなるのです。

冬の間は、気温が低く、微生物の活動が穏やかになりますが、植物に消費されるエネルギー量が少ないので、分解された栄養素が土にしっかりと蓄積されていきます。

ですから、土を育てることを目的とするならば、栄養素が確実に蓄積されやすい冬の間にこそ、じっくりと土づくりをしていくことが大切となるのです。

通常、冬の土づくりでは、しっかり土を耕して、完熟の堆肥を入れていきます。

微生物は酸素を使って分解を行いますから、耕して土壌に空気を入れることによって微生物が活性化され、分解速度を早めています。

耕して分解速度を早めることにより、土の中の有機物が大量に消費されてしまうので、春からの野菜を育てるための栄養素を蓄積するという面では、土壌は極力耕さない方がよいのです。

極力耕さずに畝に栄養素を蓄積していく方法をご紹介します。

冬の土づくり(その1)草マルチ

畝に栄養素を蓄積していくための方法として、まずは刈った草を敷いていく『草マルチ』を行います

草マルチについては別記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

冬の時期はあまり雑草が生えないので、秋に刈った草をそのまま畝に敷いておきます。

もし草がなければ、他のところから調達して敷くか、緑肥を活用することをオススメします。

緑肥について別記事にて詳しく解説しています。

収穫した野菜の残渣も畝の上に敷いてあげましょう。

土の中にすき込むと分解の速度は早まりますが、近くで育てている野菜の根に干渉したり、分解するときに出るガスが悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

年中草マルチをして土を裸にしない状態を維持していけば、黒くてフカフカの肥沃な土へ変化していきます。

しっかりと有機物を畝の上に敷いていきましょう。

マルチに適している素材として「もみ殻」がよくあげられます。

もみ殻は、ケイ素と呼ばれるガラス等の成分に使用される非常に分解されにくい素材が含まれており、野菜の三大栄養素と言われる窒素、リン酸、カリウムという栄養素はほとんど含まれていません。

単に土への直射日光を防いだり、乾燥を防ぐという目的であれば、分解されにくく長期間マルチングとしての効果を果たすので適している資材ですが、土を肥沃にする目的では、もみ殻は適していないと言えます。

土を肥沃にする目的であれば、やはり雑草、野菜残渣をマルチングにする必要があります。

土を肥沃にするために堆肥を使用するのであれば、自宅でできる雑草堆肥を使用したり、植物性有機物が主となる腐葉土が一番適しています。

腐葉土を土にすき込むために畝を耕してしまえば、土の中の生態系が崩れてしまいます。

ですので、腐葉土を使用する場合は、畝の上に敷く、若しくは、畝の表面の土となじませる程度にすき込んであげる程度に留めましょう。

腐葉土には多くの微生物が住み着いています。

これに直射日光を当ててしまうと、せっかくの微生物が生きていけなくなるので、腐葉土を敷いた上から草マルチを被せてあげましょう。

不耕起栽培を始めて、1、2年は、畝の中の土壌の生態系が未熟であるため、土が痩せやすい傾向にあるので、この腐葉土を使用した方法がオススメです。

環境にもよりますが、3、4年経過すると、土壌が安定してきて、腐葉土等の肥料を使用しなくても自然と野菜が育ってきます。

不耕起栽培で使用する有機肥料についてざっくり説明します。

有機肥料には、鶏糞や牛糞、バーク堆肥、さまざまなものがあります。

しかし、鶏糞は窒素分が多すぎて土の栄養素のバランスが崩れてしまうリスクがあったり、牛糞は栄養価が高すぎて野菜がアブラムシにやられてしまったりと、土壌の栄養バランスの調整が大変です。

木質のものが多く含まれる「バーク堆肥」は、畑にいる微生物では分解しにくい素材となり、もみ殻と同様、畝の上に敷くマルチングとしては適していると言えますが、土を肥沃にする土づくりには適していません。

なので、基本的には圃場から出てくる雑草や野菜残渣を草マルチの資材として利用し、畝の土が痩せているようであれば、腐葉土を使用しましょう。

もし可能であれば、コンポスト等で雑草、野菜残渣の堆肥にして使用することをオススメします。

雑草等での堆肥の作り方は別の記事で解説します。

『残渣』をそのまま草マルチとして利用する上での注意点として、野菜残渣は水分量が多いので、たくさん重ねて敷いてしまうと、空気がなくなってしまい、発酵ではなく腐敗させる微生物を増やしてしまう傾向にあります。

腐敗させる微生物は、野菜の成長に好ましくない微生物となります。

腐敗させない対策としては、

  • 空気が入りやすいように敷く
  • 敷いた後も定期的に混ぜて空気を含ませる
  • 残渣を細かく刻む
  • 米ぬかをまいて発酵を促進させる

があります。

秋冬野菜残渣の活用方法については別の記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。

奥が緑肥「えん麦」の草マルチ、手前が残渣と雑草を交えた草マルチです。残渣は2、3週間に一度かき混ぜて空気を含ませています。今のところ腐敗している様子はありません。

冬の土づくり(その2)米ぬかを投入

畝の土壌を良質な土にしていくために効果的な資材が『米ぬか』です。

『もみ殻』にはほとんど栄養がありませんが、米ぬかにはお米の栄養が凝縮されています。

微生物が好む栄養素がたくさん含まれており、微生物が増えやすい環境を作ってくれます。

更に、米ぬかには野菜の三大栄養素である『リン』がたくさん含まれています。

基本的にリンという栄養素は自然界にほとんどなく、雑草や残渣を畝の上に敷くだけでは補えない栄養素です。

雑草はリンがなくてもある程度生きていけますが、野菜にはリンが必要です。

特にナス、ピーマン、トマト等の果菜類には多くのリンが必要となるので、米ぬかを使ってリンを補給してあげる必要があります。

米ぬかがなければ、お米をとぐ際に出たとぎ汁でもOKです。

代用資材として使用される油粕にもリンが含まれていますが、米ぬかの方がリンが多く含まれていますので、リンを補給する際には、米ぬかがオススメです。

残留農薬等の観点から、米ぬかは無農薬で作られたものを使用することが推奨されます。

ですが、無農薬で作ったお米の米ぬかを手に入れること自体難しいと思いますので、農薬が使用されたものでもある程度は仕方がないと思います。

米ぬかの使い方は、草マルチの上から振りかけ、米ぬかが下の方にまで行き届くように、振りかけた部分の雑草や草マルチを鎌等でゆすって落とします。

生きている野菜や雑草の上にかかってしまうと意味がないので注意してください。

一気に大量の米ぬかを投入するのではなく、こまめにまいてあげるのがこつです。

米ぬかをまく頻度は、畑の状態にもよりますが、2週間から1か月くらいの頻度で少量ずつまいてあげることをオススメします。

米ぬかの入手方法は、

  • お米屋さんでもらう
  • コイン精米所で米ぬかを持ち帰る
  • 地元のライスセンターに問い合わせる

等であれば無料で入手できる可能性があります。

もらうことに抵抗がある方は、通販で販売がありますが、少し値はします。

残渣にもしっかり米ぬかをまいて、分解を促進させてましょう。

冬の土づくり(その3)冬雑草を残す

冬雑草は野菜と共生しやすいものが多くあります。

冬雑草を極力残しておくことによって、土づくりや春からの野菜作りに良い影響を与えてくれます。

代表的な冬雑草として、ハコベホトケノザオオイヌノフグリ等があります。

冬雑草を残すことによって、直射日光による土の乾燥、風化、急激な地温変化を防ぐことができます。

また、冬雑草の根には生きている植物にしかつかない微生物がたくさん住んでいます。

秋冬野菜の収獲がひと段落すると、畝にいる植物が少なくなることで、植物と共生する微生物が少なくなってしまいます。

そんなときに冬雑草を極力残しておくことによって、微生物の居所を与えてやることができます。

また、冬雑草を残して、土壌に微生物と植物の多様性を持たせることができ、結果連作障害を抑えてくれます

更に野菜との相性が悪い夏雑草の抑制効果もあります。

冬の間に極力雑草を残しておけば、土に直接日光が当たらないので、夏雑草の発芽を押さえてくれたり、そもそも夏雑草が芽吹くスペースをなくしてくれます。

冬野菜は夏野菜に比べて、アレロパシー(生育阻害物質)を出さないものが多く、野菜と共生しながら、春からの野菜作りに良い効果をもたらしてくれます。

冬雑草を見つけたら、大切に残していきましょう。

ハコベ
ホトケノザ
オオイヌノフグリ

冬の土づくり(その4)畝周りの土のメンテナンス

最後にご紹介するのが、畝周りの土のメンテナンスです。

野菜のお世話をするために圃場に入ると、どうしても通路を踏み固めてしまいます。

そんな通路に、もみ殻を敷いておくことをオススメしています。

もみ殻を敷いておくことで、物理的にクッションの役割になり、通路を踏み固めてしまうのを軽減してくれます

更に水はけ改善効果のあるもみ殻が徐々に土にすき込まれていくことによって、通路の水はけがよくなっていきます

雨が降るとべちょべちょになっていた畝周りももみ殻により改善されていきます。

そして、年に1回、12月~1月の間に、通路にショベルを入れテコ原理軽く浮かせてあげて(テコ入れ)ください

ショベルを通路の土に差し込んで、2、3センチほど土を浮かせてあげます。

耕してしまうと土の中の微生物や菌の生態系が崩れてしまいますので、あくまでショベルをさして少し土を浮かせてあげるだけ。

これをしてあげることによって、通路の土の中に空気ともみ殻が入っていって、空気が入っていきます。

植物や微生物が呼吸しやすい状態となり、活発に活動するようになり、結果土がやわらかくなります。

野菜によっては、畝の外の通路にまで根を伸ばすものもあり、通路の土をやわらかくしてあげることによって、そういった野菜がストレスなく根を伸ばせる環境を作ってあげることができます。

畝間や通路にもみ殻を敷く方法やその効果などについて、別記事にて紹介していますので興味のある方は参考にしてください。

写真ではわかりませんが、2023年も12月にテコ入れを行いました。

畝周りの土のメンテナンスとして、もう一つ、寒さに強い緑肥をしっかり育てておくことです。

暖地であれば、12月まで種をまける緑肥があります。

植えてから勢いよく伸びてくる寒さにつよい雑草が、イネ科の一年草の『えん麦』です。

一年草であるため、短い期間で育てることが可能です。

マメ科やイネ科等をバランスよくまけば、更に効果的です。

緑肥の配分を考えるのが面倒な場合は、つる新さんの緑肥ミックスを試してみてください。

マメ科とイネ科、一年草と多年草がバランスよく配分された緑肥商品です。

楽天やアマゾン等の大手通販サイトにはありませんので専門サイトで検討してみてください。

緑肥は野菜を育てていない畝の上で栽培するイメージがあると思いますが、この緑肥ミックスは、畝の周りに種をまいて使用します。

畝の脇に生える緑肥ミックス、植え方のわかりやすい写真がなかったので後日更新します。

緑肥を植えることにより、

緑肥の根が畝周りの土を耕してくれる

野菜に必要な三大栄養素の一つ、窒素を土に固定してくれる

草マルチとして活用できる

クモ等の益虫の住処となり、春先の害虫被害を押さえてくれる

生きている植物に共生する微生物が増える

植物、微生物の多様性が増し、連作障害を防ぐことができる

等の様々な効果が期待できます。

別記事で緑肥や緑肥ミックスについて詳しく解説していますので参考にしてください。

まとめ

不耕起栽培で重要な冬時期の土づくりについて解説させていただきました。

冬場は家庭菜園でやるべき作業がないと言われがちですが、「土づくり」は冬に行う作業がすごく大切であり、その作業は非常に簡単な上に効果的です。

ぜひみなさんの冬の作業に取り入れてみてください。

また、今後もみなさんに有益な情報をお届けできるように努めてまいりますので、コメント、お気に入り登録、リンク等々よろしくお願いします。

ありがとうございました。

まだまだ大根収穫中の2024年12月末です。

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