ネギの株分け|買い足さずに6年回すやり方と、根を傷めないコツ【自然農の実体験】

ネギは、家庭菜園でいちばん身近な野菜かもしれません。それだけに、こんなところで手が止まっていませんか。
- 毎年、苗を買い直さないといけないの?
- 株分けって聞くけれど、実際どうやるの? 分けたあとに枯れたのは、失敗?
- 土寄せやねぎ坊主の世話は要るの? 1年のあいだ、何をすればいいの?
- 食べる分は、どうやって穫るの?
こんにちは。無肥料・無農薬・不耕起栽培で、自然に寄り添う家庭菜園を実践しているダイヤンです。
わが家のネギは、昔、親戚からもらった株がはじまりです。それをプランターで育てていて、株分けして畝におろしました。それから6年、苗も種も一度も買い足していません。同じ株を分けては植え、分けては植えて、ずっと畝に居続けています。
この記事でお話しするのは、その「回し方」です。何本に分けるかをどうやって決めているか、掘り上げるのはいつか、分けたあとに枯れることをどう受け止めているか、そして食べる分をどう穫っているか。ネギを添えると何にいいのか、ではなく、ネギ自身をどう育てているかの話です。

先に、わが家のネギの全体像を一覧にしておきます。細かい理由は本文で書きますが、やっていないことが多いのがひと目で分かると思います。
| わが家では | |
|---|---|
| 種類 | 葉ねぎ(品種は分かりません) |
| 出どころ | 昔、親戚からもらった株。プランターで育てていたものを畝へ |
| 買い足し | 6年間ゼロ。苗も種も買っていません |
| 種まき | していません(株分けだけ) |
| 掘り上げる時期 | 夏野菜を植える5月ごろ。それまでは掘り上げません |
| 分ける数 | 本数では決めず、根の付き方で決めます |
| 道具 | 掘り上げはスコップ。分けるのは手だけ |
| 植える場所 | 夏野菜の苗の下に2〜3株(ネギクラツキ) |
| 水やり | していません(夏野菜へのストチュー水のついでのみ) |
| 土寄せ | していません |
| 冬の作業 | 特にありません。緑のまま畝に残っています |
| 穫り方 | 引き抜かず、剪定ばさみで必要な分だけ |
ネギは、毎年買い直さないといけないの?
結論から言うと、わが家では買い直していません。6年間、一度もです。
わが家のネギは、もらった1株から始まりました
もともとは、昔、親戚からもらった株でした。しばらくプランターで育てていて、それを株分けして畝におろしたのが6年前。ちょうど、野菜どうしの相性を考えはじめたころです。ネギを夏野菜のそばで育てられると知って、それなら畝に出そう、と。以来、夏野菜と一緒に育てるのが当たり前になりました。
品種は分かりません。もらったときに聞かなかったのだと思います。葉ねぎであることだけは確かですが、それ以上のことは分からないまま、6年間ずっと同じ株を回しています。

品種が分からないままでも、ちゃんと6年つながっています
苗も種も、6年買い足していません
ネギに関して、わが家がお店で買ったものはありません。苗も、種も、一度も足していません。種まきもしていません。やっているのは株分けだけです。
「それで足りるの?」と思われるかもしれませんが、足りています。むしろ、余っているくらいです。ネギを買ったことはありませんし、薬味がほしいと思ったときに畝へ行けば、たいてい何かしら穫れます。
親株は、2〜5本に増えています
株分けをする前の親株を掘り上げると、株によりますが、2〜5本くらいに増えています。1本だったものが、根元でくっついたまま何本かに枝分かれしている状態です。これを分けて植え直すので、株の数は年々増えていきます。
わが家の実感としては、この2〜5本という増え方で、充分に回し続けられます。

なお、ネギが根元から新しい芽を出して枝分かれしていくことは「分けつ」と呼ばれ、株の付け根をよく見ると、細い新芽が伸びかけているのが分かるとされています。分けつしやすいタイプのネギほど、株分けで増やす方法が向いているとも言われます。わが家の葉ねぎがどのタイプにあたるのかは分かりませんが、結果として6年、株分けだけで回せているのは確かです。
「ネギを添えると何にいいのか」は、別の記事に書きました
ネギを夏野菜のそばに植える理由——根に共生する微生物が土を清潔に保つとされることや、どの野菜と相性がいいのかについては、この記事では触れません。そこは別の記事にまとめてあります。

株分けって、実際どうやるの?
ここがこの記事の本題です。わが家の手順は、3つだけです。
夏野菜を植える日に、株のまわりにスコップを入れて持ち上げます。それまでは掘り上げません。
手でゆっくりほどきます。何株に分けるかは本数では決めず、根が少なくなりすぎないかで決めます。
夏野菜を定植する穴に、先にネギを2〜3株入れてから、その上に苗を置きます。
掘り上げるのは、夏野菜を植える直前
わが家では、基本的に、夏野菜を定植する直前までネギを掘り上げません。実際に掘り上げて分けるのは、夏野菜を植える5月ごろです。
株分けそのものは「冬野菜を片付けたあと、少し暖かくなってから」という季節の幅のなかで考えていますが、作業の日としては、夏野菜を植えるその日にまとめてやる、というのがわが家の実際です。掘り上げたネギを置いておく時間をつくらずに済むので、そのほうが手間もかかりません。
冬野菜を片付けたあと、夏野菜を植えるまでのあいだに土を休ませていることは、別の記事で詳しく書いています。

何株に分けるかは、根を見て決めます
よく聞かれそうなのが「1株を何株に分ければいいのか」ですが、わが家では本数で決めていません。
見ているのは根です。分けたときに、それぞれの根が少なくなりすぎないように分ける。だから「3本に分ける」ではなく、「この根の付き方なら、ここで分けても大丈夫そうだ」という判断になります。同じ2〜5本の株でも、根の張り方によって2つに分ける年もあれば、そのまま分けない株もあります。
数字で言えなくて申し訳ないのですが、6年やってきて、ここは数字ではなく根を見るところだ、というのが正直な実感です。
分ける数は本数ではなく、根の付き方で決めます。
手でゆっくり分けます。道具は使いません
掘り上げはスコップです。株のまわりにスコップを入れて、持ち上げます。
分けるときは、手でゆっくりと。鎌もハサミも、基本的に使いません。力を入れて一気に引き裂くと根がちぎれるので、根のつながりをほどくように、ゆっくり離していきます。
枯れている葉だけは取り除きますが、それ以外はほぼそのままの姿で植えます。葉を短く切りそろえたりはしません。
📷 ここに写真を入れる
株分けの作業中の手元/分けたネギを植えたところ。撮れるのは2〜4月=2027年春になる見込みです(この枠はそれまで残しておいてください)。
▲写真はこのボックスの上(外側)に入れて、ボックスごと削除してください。
夏野菜の根鉢の下に、2〜3株ずつ
分けたネギをどこに植えるかというと、夏野菜の苗の下です。わが家では「ネギクラツキ」と呼んでいて、夏野菜を定植する穴に、先にネギを2〜3株入れてから、その上に苗を置きます。
だから、ネギを植える感覚というより、夏野菜を植える作業の一部になっています。ネギだけを株分けして単独で植える、ということはあまりありません。
深さについては、夏野菜の根鉢の下に入れ込む形になるので、白い部分は当然見えなくなります。それなりに深い位置です。「何センチ」と測ったことはありませんが、苗の下に敷き込むイメージ、と言えば伝わるでしょうか。
夏野菜の定植そのものの手順は、別の記事にまとめています。

分けたあとに枯れることは、よくあります
ここは正直に書きます。株分けしたあと、根がしっかり張らずに枯れてしまったことは、何度もあります。
でも、それで「失敗した」とは思っていません。株分けによって株の数はそれなりにあるので、1つや2つ枯れたところで、畝全体としては影響がないからです。むしろ株分け後に枯れることはよくあること、くらいに構えています。
もし今年分けたネギが根づかなかったとしても、来年また分ければいい。それがこのやり方の気楽なところです。

1つや2つ枯れても、株はまだあるので気にしません
水やりはしませんが、ストチュー水は一緒にかけます
わが家は基本的に水やりをしません。株分けしたネギに対しても、根づかせるために水をやる、ということはしていません。
ただし、夏野菜にストチュー水をかけるタイミングで、そばにいるネギにも一緒に散布します。ネギのためだけに何かをする、という感覚ではなく、夏野菜の世話のついでに行き渡っている、という形です。
ストチュー水の作り方や希釈については、専用の記事があります。

土寄せやねぎ坊主の世話は要るの? 1年のあいだ、何をすればいいの?
結論を先に言うと、特別なことはほとんどしていません。1年の流れは、この図のとおりです。
夏|夏野菜と一緒に大きくなります
植えたネギは、夏野菜と一緒にそのまま大きくなっていきます。たくさん株を増やす年もあれば、あまり増えない年もあって、これはそのネギの状態によります。
おもしろいのは、花を咲かせてそのままにしておいた種が畝にこぼれ、勝手に発芽してくることがあることです。そうやって出てきたネギは、とても育ちが良いというのがわが家の実感です。まいた覚えのないネギが、いちばん元気だったりします。
なお、ネギを植える場所については、一緒に植えないほうがいいとされる相手もいます。そちらは別記事にまとめました。

秋・冬|そのまま畝に居続けます
夏野菜が終わったあとも、ネギはそのまま畝に居続けます。冬野菜を植えるときに邪魔になったことがあまりないので、場所を移したことはありません。
冬に特別なことも、していません。敷き直すこともなければ、掘り上げて保護することもありません。それでも冬のあいだ、基本的に緑のまま残っています。
わが家は不耕起で、畝は立て直していません。畝そのものの作り方は別記事にあります。

春|ねぎ坊主は、切ることも、咲かせることもあります
春になると、ネギは花(ねぎ坊主)を上げてきます。これをどうするかは、その時々の判断です。
- 夏野菜の定植が近いのに花を咲かせようとしている株は、基本的に花を切って、咲かせないようにします
- 2〜3月ごろ、まだ定植まで間があるときは、そのまま咲かせて、こぼれ種を期待することもあります
前者は、株の力を花に取られたくないから。後者は、勝手に生えてくるネギが元気だと知っているからです。花を「敵」だと思っていないのが、わが家のネギとの付き合い方かもしれません。
一般には、ネギ類はある程度の大きさまで育ったあと一定期間の低温に当たると花芽ができ、その後の高温と長い日照によって花茎が伸びてとう立ちする、とされています。またねぎ坊主ができると葉がかたくなって食用には向かなくなるとされ、蕾を摘んで、新しく出てきた葉を食べることもあるそうです。わが家が花を切るのは、この理屈を意識してというより、夏野菜の定植前に株を整えたいからという実際的な理由です。
📷 ここに写真を入れる
ねぎ坊主(花)。撮れるのは春=2027年春になる見込みです(この枠はそれまで残しておいてください)。
▲写真はこのボックスの上(外側)に入れて、ボックスごと削除してください。
土寄せはしていません
長ネギでは、白い部分を伸ばすために土寄せをするのが一般的とされています。ただ、わが家のネギは葉ねぎで、土寄せは全くしていません。
白い部分を長く育てることを目的にしていないので、必要がないのです。やっていないことをやっているように書くつもりはないので、はっきり書いておきます。6年間、ネギに土寄せをしたことは一度もありません。
- 種まき(株分けだけです)
- 土寄せ(葉ねぎなので必要ありません)
- 水やり(夏野菜へのストチュー水のついでだけ)
- ネギのための米ぬか(野菜への補いが行き渡っています)
食べる分は、どう穫るの?
ここまで「畑の相棒」としての話が続きましたが、わが家のネギは、ちゃんと食べる野菜でもあります。
引き抜かず、剪定ばさみで必要な分だけ
穫り方はかんたんです。株ごと引き抜きません。必要な分だけ、剪定ばさみで切ります。
そうすると、また新しく生えてきます。だから同じ株から何度も穫れる。引き抜いてしまうとそこで終わりですが、切るだけなら株は畝に残ったままです。相棒としての役目も続けてもらえます。
ネギは葉を切っても、根元の別の部分に新しい生長点ができて再び葉が出るとされています。ただし切り続ければ栄養が減っていくので限度がある、とも言われます。わが家の場合は、そもそも頻繁に穫るわけではないので、そこで困ったことはありません。
📷 ここに写真を入れる
穫ったネギ(食べる分)。通年撮れます。
▲写真はこのボックスの上(外側)に入れて、ボックスごと削除してください。
たまに切る程度ですが、薬味として重宝します
正直に言えば、もっと使えばいいのに、と自分でも思うくらいの頻度です。毎日使うわけではありません。使いたいときにハサミを持って畝へ行き、必要な分を切ってくる——それだけです。
それでも、薬味として重宝しています。そして、ネギを買ったことはありません。6年間、ネギはずっと畝から穫ってきたものでまかなえています。
相棒用と食べる用は、分けていません
「夏野菜のそばのネギは食べずに残しておくのか」と聞かれると、明確には分けていません。ほしいときに、穫れそうなものを穫る。それだけです。
ただ、まったく無頓着というわけでもなくて、夏野菜のそばで弱っているネギがあれば、そこは避けて、別の元気なネギを穫るという判断はします。弱っている株から穫ると、そのまま消えてしまいそうだからです。
手のかからなさは、どこまで本当か
いいことばかり書いても仕方がないので、6年見てきたところを、わが家で起きたことと、一般に言われていることに分けて書きます。
虫も病気も、今のところ出ていません
ネギにはネギアザミウマやさび病などがあるとされますが、わが家のネギには、虫も病気も出ていません。葉が食われることも、白い斑点が出ることも、6年のあいだありませんでした。
これがネギの丈夫さによるものなのか、畑全体の状態によるものなのかは、正直なところ分かりません。ただ事実として、出ていません。
過湿には弱いとされますが、わが家では水をやりません
一般には、ネギは過湿に弱いとされています。水はけの悪いところや、雨が長く続いたあとに弱ることがある、とも言われます。
ただ、これはわが家で起きたことではなく、一般に言われていることです。うちは基本的に水やりをしないので、少なくとも水のやりすぎでネギを弱らせる、ということはありません。
そもそも畑に水をやらない理由は、別の記事に書いています。

米ぬかは、ネギのためにはまきません
ネギを育てる目的で米ぬかをまくことは、ほとんどありません。
わが家で米ぬかをまくのは、夏野菜や冬野菜への補いとしてです。そのついでに、そばで育っているネギにも自然と行き渡っている、というイメージで見ています。ネギのためだけに何かをする、という手間はかけていません。
草マルチについては、畝全体に敷くので、当然ネギのまわりにも敷かれます。避けることはありません。果樹では株元を避ける資材もありますが、ネギに関してはそういう気づかいをしていません。
増えすぎて困ったことはありません
増えすぎて困ったことは、ありません。ネギはいくらでも使えるので、多くて困るという感覚がそもそもないのです。
ネットで調べると、ネギにも連作障害があるとされ、増えすぎると成長に影響が出ることもある、という話は目にしました。ただ、わが家では今のところ増えすぎたことがないので、その心配は今のところ無さそうです。
連作については、一畝でどう回しているかを別記事にまとめています。

これから株分けで回してみたい人へ
最初の1株は、苗を買うのが簡単とされています
わが家は親戚からもらった株がはじまりなので、わたし自身はネギを購入したことがありません。ですので、ここは調べた範囲の話になります。
最初の1株は、苗を買って始めるのが簡単だとされていて、ホームセンターでも売っているようです。もし身近に家庭菜園をしている人がいれば、株を分けてもらうという入り口もあると思います。わが家がそうだったように、もらった1株からでも、6年つながります。
誰にでも向いていると思います
株分けで回すやり方は、家庭菜園を始めた人みんなに向いていると思います。
とても簡単で、使い勝手がいい。増やしていけるので、続けるほどラクになります。プランターでも地植えでも同じように使えます——わが家自身、プランターで育てていた株を畝におろしたところから始まっているので、そこは実感としても言えます。
これだけは——根を傷めないこと
最後にひとつだけ挙げるとすれば、株分けのときに、なるべく根っこを傷めないことです。
わが家が「何本に分けるか」ではなく「根が少なくなりすぎないか」で判断しているのも、株分け後に枯れる原因のほとんどが根にあると感じているからです。
そして、もし根を傷めてしまったときは、少し葉を切ってあげるといいと思っています。葉を減らせば、そのぶんネギの負担が軽くなります。ふだんは葉をそのままにして植えていますが、これは根を傷めたときだけの手当てです。
| 覚えておくこと | なぜ |
|---|---|
| 根をなるべく傷めない | 株分け後に枯れる原因は、ほとんどが根にあると感じています |
| 分ける数は根で決める | 本数を先に決めると、根の少ない株ができてしまいます |
| 根を傷めたら葉を切る | 葉を減らすと、そのぶんネギの負担が軽くなります |
自然農でどの野菜から始めるかは、こちらにまとめています。

さいごに
最初に挙げた4つの疑問に、短く答え直します。
- 毎年、苗を買い直さないといけないの? → わが家は6年、買い足していません。もらった1株を株分けで回しているだけです
- 株分けって、実際どうやるの? 枯れたのは失敗? → スコップで掘り上げて、手でゆっくり分けます。分ける数は根を見て決めます。分けたあとに枯れるのはよくあることで、失敗ではありません
- 土寄せやねぎ坊主の世話は要るの? → わが家は葉ねぎなので土寄せはしていません。ねぎ坊主は、定植が近ければ切り、まだ間があれば咲かせてこぼれ種を待つこともあります
- 食べる分は、どう穫るの? → 引き抜かず、剪定ばさみで必要な分だけ切ります。また生えてくるので、同じ株から何度も穫れます
ネギは、わが家の畝にいちばん長く居続けている野菜です。買い直したこともなければ、種をまいたこともない。ただ毎年、夏野菜を植えるときに一緒に分けて、また土に戻しているだけです。それでも6年、畝から消えたことはありません。
もし今年、株分けしたネギが根づかなくても大丈夫です。株はまだ畝にあります。
失敗しても大丈夫です。来年また種をまけばいい——それがずぼら菜園の気楽さです。
この記事が、みなさんのネギづくりのヒントになれば嬉しいです。また次回も、自然農法の視点から家庭菜園を楽しむヒントをお届けします。コメント・お気に入り登録もよろしくお願いします。
